小児歯科では、まだ歯が生える前の赤ちゃんから永久歯の生え変わりが完了する12歳頃までの幅広い年齢層のお子さんのケアを行なっています。お子さんは年齢によって一人ひとりお口の中の状態やできること、気をつけることが異なります。
当院ではそれぞれのお子さんの年齢や成長に応じて次のような歯科治療を行い、お子さんのお口の健康をサポートできるよう心がけております。おうちでのケア方法やお口の中の状態なども参考にしてみてください。
歯が生える前は、歯ブラシをする必要はないですが、今後の歯磨きに慣れるためにマッサージをしてあげると良いです。
赤ちゃんはお口の中に物を入れられることに慣れておらず感覚も過敏なので、歯磨きを嫌がる場合がほとんどです。
7,8か月頃から歯が生え始めるので、それまでにできることとしてお口周りのマッサージがあります。
いきなりお口の中に指を入れても嫌がりますので、手足などの遠いところから優しく揉んだりマッサージをしていきます。順番に腕や顔に近づいていき、お口の周りやくちびるなどを軽く摘まんだりチョンチョンとしてあげても良いです。
できるようであれば、くちびるの裏側や歯ぐきも指でクルクルと触ってあげたり頬の内側もマッサージしてあげましょう。
歯が生え始める時期には個人差がありますが、だいたい下の前歯から歯が生え始めてきます。
歯が生える時には歯ぐきがムズムズしたり、気にして指や手をお口の中に入れることが増えるかもしれません。
歯が生えてきたら、小さい歯ブラシで優しくこすってみましょう。嫌がらなければ続けて歯ブラシで磨いてあげると良いですし、もし嫌がって磨けないようであれば、ガーゼなどを指に巻いて軽く汚れを拭き取るような感じで慣れていくと良いです。
なかなかできないようであれば、顔やお口周りのマッサージをしてあげると良いです。
歯磨きは、力を入れて磨くと痛くて嫌がる原因にもなります。爪は短く切って、優しく小刻みに動かして磨きましょう。
上くちびるの裏にある上唇小帯は、上の前歯の近くにあり歯ブラシが当たりやすいです。上くちびるを指で排除しながら、上唇小帯を避けて左右別々に磨くと良いです。
奥歯も生え始め、乳歯が生えそろってきます。
汚れが残りやすい場所は、歯と歯の間や歯と歯ぐきの境目です。
歯と歯の間は、歯ブラシだけでは汚れが取りきれないので糸ようじ(フロス)を通して汚れを取りましょう。
歯と歯ぐきの境目は、歯ブラシを細かく動かして磨きましょう。
まだまだ歯磨きを嫌がる子も多いですので、スキンシップや声か声かけもしながら楽しみながらやりましょう。
また、お口周りのトレーニングにもなるのでブクブクうがいの練習もしてみましょう。
この時期の歯磨き粉は使用しなくても大丈夫です。お口の中で泡立ちすぐ歯磨きが終わってしまう可能性もあるので、水で濡らしただけでOKです。
歯が生えそろってきます。奥歯や細かい所(歯と歯の間や歯と歯ぐきの境目)に汚れが残りやすくなりますので、糸ようじを通したり朝晩の歯磨きは習慣化しましょう。
また、おやつやジュースなど糖分の多いものを食べる機会も増えてきます。虫歯の原因にもなりますので、捕食として甘いお菓子やジュースを与えることはやめましょう。ダラダラ食べたり飲んだりすることも虫歯になるリスクが高くなります。水分補給はお茶やお水にして、おやつはおにぎりやトウモロコシなどにすると良いです。
朝ごはんをしっかり食べて日中活動することで睡眠も深まります。生活リズムを整えることも食事に繋がりますので、早寝早起きを心がけましょう。
食事の時には、しっかり噛むために足をつけて正面を向いて食べましょう。横を向いて食べたり姿勢が悪いと、歯並びにも影響がでることがあります。また、テレビやスマホなども消して、食事の時間を楽しむことが大事です。
前歯が永久歯に生え変わったり、乳歯の奥に6歳臼歯という第一大臼歯(永久歯)も生えてきます。
この歯は噛み合わせの中心になり大事な歯ですが、生える時期が早く溝も深いため虫歯になりやすいです。生え始めの頃は痛かったり汚れがたまりやすいので、ワンタフトブラシなどの小さい歯ブラシを使って磨くのもおすすめです。
小学校低学年のうちはまだ仕上げ磨きが必要ですし、糸ようじを通す習慣もつけましょう。
前歯から永久歯に生え変わっていきます。
永久歯に生えそろうのは12歳頃ですが、生え変わりが進むと歯のデコボコや受け口など歯並びの問題がでてきます。
受け口(反対咬合)は早めに治療を始めた方が良い場合もあります。
また、歯並びには永久歯があるかどうかも重要になりますので、歯科医院でレントゲンを撮り歯の本数の確認もすると良いです。
矯正治療のタイミングは歯並びや生え変わりの状況によりますので、使用する装置や金額、期間など歯科医院で相談されると良いでしょう。